怖い話「雪の夜」・・人怖 怪談 

horror

「よし!今日のシチューは完璧」

智子はエプロンで手を拭きながらつぶやいた

「バターとチーズまで入れちゃったもんね」

キッチンの時計に目をやる

19:00時

「は~もうすぐお迎えの時間かー」

娘の葵は小学校6年生

英語教室に通っている

通っているのはいいが問題は

教室への送り迎えだ

仕方のない事だが少し負担を感じる事がある

「あっ!雪」

キッチンの出窓からシラシラ降る雪が見える

「そう言えば天気予報で今夜は雪って・・」

「さて お迎えお迎え」

智子は静かに降る雪の中

車を発進させた

葵が通う英語教室は授業の後

度々質問タイムなどで解散がおくれる

なので今日も車の中で待ちぼうけ

外は雪

携帯を見ながら時間をつぶす

しばらくすると

後ろのドアが開く音がした

「おまたせー 遅くなっちゃった」

「おつかっ」

お疲れと言いかけて止まる

声が違う!

後ろを振り向くと知らない女・・・・・が座っていた

髪が長い

「え!何! 誰!」

突然の状況にパニックになる

声が出ない

すると女が前シートまでグッと体を乗り出した

運転席のヘッド部分にかけた手には

出刃包丁・・・・が握られている

恐怖で動けずにいると

女が口を開いた

「おい 早く出せよ」

智子の絶叫が響く

「キャァー」

その時再びドアの開く音がした

「ごめーんママ 遅くなった!」

その声にふと我に返る

葵の声だ 間違いない

振り向くとさっきの女はいない

何! 夢・・

心臓はまだ激しく脈打っている

うそでしょ なんなのいったい

静かに降る雪が歩道に薄く積もっていた

雪の夜の幻・・・

「ママ! 大丈夫?」

「えっ ゴメンゴメン寒いね」

「それでさ ママ」

「どうしたの葵?」

「この人ママの友達?」

「えっ!何」

後部座席を覗きこむと

運転席の後ろに女がうずくまっている!

「葵っ!-」

思わず叫ぶ

すると女はドアを開け

「きゃはははははー」

叫びながら歩道を走り去って行った

「ドアを閉めて ロックして!」

智子は叫ぶ!

呼吸がしにくい

心臓が壊れそうだ

「なんだ友達じゃなかったんだ」

「知らないわよ 何なのあの

少し呼吸が落ち着いてきた

警察に行くべきだろうか・・

「ママー」

「何 怖かったねあの女」

「ママ」

「何?」

「あのさ」

「あの人 男だよ」

「えっ」

思わず女?(男)が走り去った方を見る

歩道に降り積もった

雪の上に残る足跡が

それが夢ではなかった証拠の様に

どこまでも続いているのであった。

お付き合い有難うございました

~ししまいmk~

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ししまいmk

     関西在住
  大人男子ホテル勤務25年
   →Taxiドライバー★
  妻と娘4人の6人家族
  ホテルという業種を離れ
    家族の大切さ
   そして愛おしさを
     あらためて
   感じる日々である
    ではごゆるりと
  (一応ワインソムリエ)

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